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◆◇◆梅雨時に美味しいお魚「ツユイサキ」の話◆◇◆
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▼イサキというお魚を漢字では「鶏魚」と書きます。なぜ「ニワトリウオ」な
のかと言えば、背びれが鶏の冠に似ているからなだそうです。そう言われてみ
れば確かに、鶏冠(とさか)のように立派な背びれではあります。

▼さて、そのイサキですが、今時小売店を覗くとたいてい見かけることができ
ます(但し、主に関東から西)。そうです。イサキは「今が獲れ頃、今が食べ
頃」のお魚なのです。6、7月の梅雨シーズンがひときわ美味で、とくにこの
時季のイサキは「ツユイサキ」とも呼ばれます。その美味しさは昔からタイに
も勝ると言われているほどです。また、イサキと同じくこの時季のイワシは「
入梅イワシ」と呼ばれ、やはり「旬」ですよ。

▼そしてこの旬の時季がイサキの産卵期でもあります。秋に故郷の川を遡上す
るサケのように、産卵期には味がガクンと落ちてしまうお魚もいますが、イサ
キは春のワカサギや夏のハモなどと同様、産卵期に一番美味しくなります。

▼もうひとつ、「イサキの生き腐れ」という言葉を聞いたことがありますか?
ちょっとイサキには失礼な言い方ですが、これは鮮度が良くても目が濁ってい
るような色をしていることから来ています。でもよ〜く見ると鮮度の良いイサ
キの目は、やはり綺麗だと思いますよ。

▼イサキ料理と言えば、まずはお刺身か塩焼きですね。焼きたてのイサキに大
根おろしを乗せて醤油をかける、そして箸の先をイサキの身に入れると、ジュ
ワーと脂が流れてきて−−−口に入れると−−−旨い!
これは決してCMではなく本当の話なのですが、もしも食べてみたくなった方
は是非お近くの魚売場へお出かけ下さい。
■メールマガジン<お魚よもやま情報>2000年6月号